HIKARI REPORT

「偽伝、樋口一葉」
2006/12/06 東京都 新宿モリエール
執筆者:光(あきら)




(千秋楽までかな〜り長いです・・)
今年は「女優:満島ひかり」で走ってきた1年でしたが、
その締めとして自身初の舞台にして主演の「偽伝、樋口一葉」の
初演の日がきました。
私も樋口一葉に関しては書籍に「たけくらべ」があって5千円札の
人で・・くらいしか知識はありませんでした・・(^^;
どんな人でどこの出身でどういう背景がある人なのかなど全く知らなかったので
本当は舞台の初日まで少しは調べてひかりちゃんがどういう役を
演じるのか知ってから観劇に望みたかったのですが、、、。
残念ながら最近の私は結構忙しくとても予備知識を得てる時間もなく
初演当日を迎えることになりました・・。
ちなみにチケットは今回初めて所属事務所のぱれっとに直接申し込む形でした。
直前に私の引越しなんかも重なったので(これも忙しくなった原因)
メールで事務所のスタッフの方に問い合わせをさせてもらったりしたのですが
結構レスポンスも早く丁寧に対応してもらえました。
なかなかよかったと思います。
チケットも2週間くらい前に届き中には特典となっていたひかりちゃん
直筆のコメント入りの写真が入ってました(^^)
残念ながら写真自体は以前のDVDイベントのときの使いまわし(あまり?)でしたが・・。
それでもわざわざ購入した方にそれぞれ名前入りで書かれているので
手間はかかったと思います。
チケットは届いたものの肝心の私自身が忙しくて本当に
平日は行けるかどうか分からない状況でした。
そのためこの1ヶ月くらい前から残業、残業、残業でできるだけのことは
初日までにやってきたつもりでしたが、やればやるほど増えてくような
気もしたりして・・・。
結局、3日連続して休みが取れるような状況にはならず、
ちょっと早い目に仕事を終えて夜公演を見に行くスケジュールにしました。
それでもその日に片付けないといけない仕事もあるので
普段はのんびり出勤してる私ですが、公演中は早寝早起きで
朝の6時起きで出社してましたよ、、、。
朝は寒いし昼間は眠いし結構それはそれで大変でした。
そして今回はこのサイト「SUPERGIRL」からお花を贈ろうという企画が
私やHARUさんやはせっちさんなどの発案の元行わせて頂く事になりました。
前月末に締め切らせて頂きその週末にarieこと愛里紗ちゃんの
路上ライブをいつもの(昔の?)面々と見た後にザック隊長ともども
花屋さんで男二人あーだこーだ言って発注してきました。
一応、舞台のチラシから白のイメージと赤い花びらとで作ってもらうように
お願いしましたが、あまり白い花が無いので代わりに近いピンクとか入れて
もらうことになりました・・。
そして初演当日の早朝。
ビルの間から朝日が昇ってくる冬晴れの中、
昨晩から忘れまいとチケットの入った封筒を入れたカバンを持って
寒空の中会社へ向かいました。
しかし、既に頭の中はこのあとの舞台のことでいっぱい。
まず仕事がキリのいいところで終わるのか。
なんとしても突発的な急ぎの仕事が入らないことを祈りながら
仕事をしてるとあっという間に退社時間が近づき会場に19時少し前には
着ける時間を逆算してギリギリのところで会社を出ました。
横浜から移動し新宿に降り立つと場所は中央口から5分ほどの所で
行ったことは無かったけれどなんとなく場所は掴めていたところでした。
行ってみるとすでに劇場前にずらっと列ができていました。
いつもの面々とも落ち合い暫くすると係りの人から「開場が少し押しています
もう少しお待ちください」とのこと。
ギリギリかと思ったけれど結局時間的には余裕でした・・。
劇場入り口は花、花、花で先の「SUPERGIRL」の花も実物見て
結構大きくて立派な感じだったので満足しましたが
他にもかなりたくさんの花が届いてました。
劇場自体は収容人数186人と割と小さめの劇場でした。
客席への入り口も1箇所だけというものでした。
私の席は最前列のほぼ中央あたり♪
全日程の中でこの日が最良の座席でした。
席とステージまでの距離は50cmほど。
ほとんど無いといっていい状態。
しかもステージの高さも膝くらいの高さなのでめちゃくちゃ近い!
そこで座って入り口でもらったチラシを見ているとなんと、、、。
翌年2/8〜12でまた舞台をするとの表記が!!
ぬぉ!マジか!!
とか思いながらひかりちゃんのコメントなど読んでいるうちに
照明が落ち音楽が鳴り開演の時間となりました。

冒頭は出演者が舞台上手側の客席の扉からゆっくりと歩いて登場・・。
全員まっ白いさまざまな形の衣装を着ていて、客席の間を花道(?)から
舞台上へ一葉の歌を力強く唱えながらの上がっていきます・・。
ひかりちゃんも出てくるのかなと思ってましたがココでは出てきませんでした、、。
そのあとスクリーンにオープニング映像が流れてキャストの一番最初に
「満島ひかり」の文字が!目にしただけでちょっと鳥肌もの。。。
そのあと最初のシーンは一葉の死後から幕は開けます・・。
そして遡って一葉が作家を目指すところへと急に話は変わり
一葉が通っていた私学の先輩、田辺花圃(たなべかほ)さんがみんなに
いろいろほしい物をあげてるシーンでひかりちゃん登場!
内容はおいといてともかく目の前でひかりちゃんが演技をしてるって
ことに見た瞬間鳥肌〜〜〜(@_@)
ひかりちゃんも同じく白い衣装に足は他の方と同じように裸足。
髪は後ろで束ねててちいさなダンゴ状(?)でおでこは全開!
第一声はこの花圃先輩に近づきすぎて顔と顔があったところで
「う゛わっ〜!」と驚いてなぜか逃げ隠れる・・。
この花圃先輩に小説家になれるようにお願いするも断られる・・。
ここから一葉が小説家を志すことになった理由や小説の
題材となる遊郭での話や先生となる半井桃水(なからいとうすい)が
朝鮮での記者時代に訳した本の「春香伝」の話もありました。
その「春香伝」の再現のソン・チュニョンというヒロインの役も
ひかりちゃんが演じています。
樋口一葉こと奈津子は結構控え目な感じなのに比べて
このソン・チュニョンはちょっとキャピった感じのキャラでした。
チュニョンと結婚を約束した人が偉い士官となって帰ってくるのを
待っている間にそこへ代わりに赴任した役人に捕らえられ
自分の女になれと暴行をうけるも絶対に服しないというシーンで
ひかりちゃんは相手の顔に唾を吹き付け「なめんじゃねぇ!
腐っても女だよ!」と迫真の演技。
このシーンカッコいいんです。
ひかりちゃんの斜め後ろからの照明の感じとかもよくて、決まってるんです!
どなたか言われてましたがこの「春香伝」だけでも1本舞台ができそうな
くらいよくできてました。
そして話は元に戻って桃水はその朝鮮で生涯愛するのは妻だけだと誓うも
結核で亡くしてしまい3年後日本へと戻ることとなる・・。
そしてここで小説家を目指すも文学界に繋がりの無い奈津子と
出会うという流れになっているとあとで分かりました。
この辺は1回ではなかなかつかみにくいですけど、
2回観ればほぼ流れがつかめました。
そして桃水と出会った奈津子は桃水を自分たちが生きていく
糧として小説を書くための先生と考えてはいるものの
好きになってしまった気持ちを抑えきれない・・。
しかし桃水には妻がいたと言う話を聞き逆に奈津子も本音は
桃水の小説は下手だとぶっちゃけたりするものの想いは募る。
しかしこれ以上は会わないと決めた。
その後、斎藤緑雨(さいとうりょくう)という男に出会い、妹の次に分かり合った
友達となるも結核にかかっていることが発覚する。
病に倒れたあと緑雨を部屋に呼び「お池が見たい」と手を引いて立たせて
もらうとそこで奈津子は緑雨の口元にキスをする。
(うぎゃ〜、目の前でキスしてるよ〜、おいっ!その皮を剥いでやるっ!
 などとちょっと思いつつも・・)
母や妹のことをこの緑雨に任せこの世を去ってしまう。
最後に夢の中(?)昏睡となった中(?)でもう一度奇跡的に元気になった
奈津子と桃水が出会い抱き合っているところに上から雪にみたてた
たくさんの赤い羽根が舞い落ちてくる中そのまま幕となるのでした。
この赤い羽根や白い衣装は故那須博之監督の病床時のことを
踏まえられており吐血した血などを現してるとか・・。
あとから聞いたので事前に知ってるとまた感慨が違ったでしょうね、、。

終演後、椅子に座り疲れ(席がせまかったので2時間
身動き取れずに座ってるのは結構きつかったです。。。)
このとき前半は正直よく分かりませんでした。
時があっちにいったりこっちにいったりして、今これはどこの
ことを言ってるんだ?って感じがしました。
後半になってくるとバラバラだったのがまとまってきて
いつのことを言ってるのか分かるようになってくるけど
それまではなかなか分かりにくい内容でした、、。
私にもう少し文学に対する知識があればまた最初の
印象も違ったのでしょうけれど、そういうのもなく
本当は少しくらい調べて行きたかったのですが上記のとおり
忙しかったのでほとんど樋口一葉に関しての知識の
ないままに見に行ったため分からないところが
多かったのだと思います。
分からないなりにも全体の完成度はかなり高かったと思います。
ちょっと砕けたシーンとかはアドリブでキャストが台詞を変えたりする
自由さも持たせていますし。
でも力強く訴えるようなシーンは本当にそれぞれ熱の入った
演技で、やはり生で観ると違うなと感じました。
その後アフタートークがありましたがひかりちゃんは
出ないということだったので会場の階段上のロビー兼喫煙所の
ところで休んでました。
するとひかりちゃんが私服(ターゴイズ色のカットソーに
ベージュのスカートだったかな?)に着替えて観に来られてた
Dashのメンバーや他の関係者の方と嬉しそうに話してました(^^)
そしてアフタトーク終了後、いつもの面々と合流して外で出待ち。
ひかりちゃん以外の出演者や金子監督や松枝さんも
帰り始め、暫くするとひかりちゃんがさっきの姿に
上にひらひらしたベージュのコートを着てマネージャーさんと
出てこられ、お疲れの挨拶だけしそのまま新宿駅の方へ
消えて行きました。
この日は既にこのときで23時くらいだったので
そのまま帰途に付きました。

2日目に続く・・。




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